千葉県房総半島南部。青木屋はジャック・マイヨールも愛した港町、南房総千倉の海のそばで13代、150年続く酒店です。
古民家の風情を残した店舗の佇まいのなか、ソムリエである店主・鈴木一彦が自身の味覚と嗅覚、そして感性で選び抜いた国内外の個性的なワインが並びます。
この地の里海里山が育んだ豊かな食材を熟知する鈴木がセレクトするワインたち。どのようなオケージョンであっても、その場にいる人々をおのずとテーブルへと集め、会話を弾ませてくれる魅力があります。
敷地内には低温倉庫3台を有し、最適な状態でストックされたボトルは常時4000~5000本。すべての銘柄を店主・鈴木がテイスティングし、また一本ずつ空けていくことで、それぞれのワインが持つ個性と経時変化を把握していました。
「あの方はこんなテイストを好んでいたな」
「あの方はこんなテイストが好きだろうな」
ひとりひとりのお客様の顔を思い浮かべながらのワイン選びは、ソムリエ冥利に尽きるとても幸せな時間です。
そのセレクションは、イギリス大使館やデンマーク大使館を通じて来日する、舌の肥えた要人たちも納得するほど。「外国公館等に対する消費税免除指定店舗」として、館内での試飲会なども催しています。
ぜひ、あなたもこだわりの一本に出逢えますよう……。
ソムリエになって20年。鈴木が常にイメージしているのは、ワインが醸す人と人との温かな触れ合いや会話です。
それは、仕入れるワインも然り。国内外を問わず丁寧につくられ、かつ土地の個性を存分にたくわえた、顔が見える小規模農家のものが多くを占めています。それは「つくり手に惹かれる」という鈴木の志向そのもの。
そんな彼の感覚にあなたのセレクトを委ねてみれば、ワインを介した人との輪が、またひとつゆっくりと広がってゆくかもしれません。
遡ること150余年。自動車も道路も整備されるずっと前、東京湾の入り口であった南房総は海運や漁業がいまよりも盛んで、遠洋に旅立つ船乗りたちのためにお米や塩、酒などを卸す問屋であったのが青木屋の前身です。
鈴木がこどもの頃、夕方になるとその日の仕事を終えた人々が続々とお店の片隅に集まり、祖父が升に入れたコップに溢れるほどの酒を注いで、手のひらには味噌を盛ってあげたといいます。それをアテに一服する彼らを見て、こどもながらに「美味しそうに呑むなあ」と感心していたことが幼少期の記憶としてあります。
その頃から青木屋は、酒屋としてこの南房総千倉という港町に脈々と根付いています。
営業日の15:00以降は配達の為、鈴木は店舗不在が多いです。ワインのご案内をお聞きしたい方は、来店前にお電話で「不在確認」をどうぞよろしくお願いいたします。
皆様とお会いできることを心より楽しみにしています!